2013-12-09

2013.11.30(土)報道特集『覆面官僚が語る 原発の真実と秘密保護法案の実像』


11/30(土)報道特集、「秘密保護・法案成立なら社会は?原発情報どこまで秘匿?現役官僚語る
動画はこちらへ、または全容はこちらへ (聞き間違い等ご指摘ください)

金平茂紀:
特集です。
特定秘密保護法案が今週、衆議院で強行採決によって通過するという大きな節目を迎えています。
法案が成立したら、私たちの生活はどうなっていくのでしょうか。
この法案について、霞が関の省庁に現在も勤務しているキャリア官僚の覆面作家が
報道特集の取材に応じました。


ナレーター:
その人物は、周囲を警戒しながら部屋に入って来た。
顔の撮影は許されない。
撮影出来るのは、足下や上半身の一部。
彼が所属する組織を的の回しているからだ。


金平:身の危険感じる事ありますか。

若杉 洌:勿論あります。

金平:具体的には。

若杉:
外出する時に尾行されてるんじゃないかとか。
自分の周りの職員に探りが入ってるんじゃないかとか。


ナレーター:
こう答えるのは、若杉洌氏。架空の名前だ。
東大法学部卒で霞が関の省庁に勤務するキャリア官僚。
これ以外のプロフィールは一切明らかにしていない。
霞が関で大きな波紋を広げているのは、若杉氏の著書『原発ホワイトアウト』だ。
原発を巡る政治家と官僚。
そして、電力業界との癒着の構造をリアルに描き、僅か二カ月で13万部の売上を記録した。
あまりに具体的な描写の為、霞が関では犯人捜しが始まっているという。


金平:
大変まぁ、売れ行きなんですけど、そもそも若杉さんは、
この本を何故書こうっていうふうに思ったんですか。

若杉:
原発事故以降、まだ福島の事故の原因も分かってなければ
避難されてる方もまだまだいらっしゃると。
そういう状況の中で、どうもこう自民党政権になって、着々と原発を動かしていこうと、
そういうふうに政治も思っている。
役人も思っている。
電力会社も思っているという事で、ほんとにこう国民の総意っていうのは脱原発、多分ね。
そういうのに拘わらず、そういう民意と離れて着々と進める動きがあるという事を
それだけ国民の皆さんに、お伝えしたかったという事なんです。

金平:若杉さんは、実際に今、官僚組織の…

若杉:の中に、はい。

金平:いらっしゃるわけですね。

若杉:はい。

金平:
その立場から見て、今のその、どうも方向がどうなってしまってるんだというような
強い疑問をお持ちだと。

若杉:
国民の皆さん方から全く見えないところで、密かに原発を推進する為の、
さまざまな手段を講じようとしているという事は、やはりこれは情報ってのは、これ
元々我々国民の税金で働いてて、情報は国民の為のものですから、
これはきちんとお伝えすると。


ナレーター:
国の重要な政策が国民に知らされないまま進められる事があってはならないと
情報公開の必要性を訴える若杉氏。
現役官僚の目から見て、今回の秘密保護法案の条文はどう見えているのか。
国民の懸念を払拭する為として、法案には知る権利が明記されているが。


金平:
国民の知る権利の保障に資する報道、または取材の自由に十分に配慮しなければならないみたいな。
こういうものはその、若杉さんの立場から見られると、どういうふうにお感じになりますか。

若杉:
まぁ、申し上げ難いですけど、はっきり言って、配慮してるとか、そんな法的なね、
拘束力はなくて、あってもなくても法律的には同じだと思いますね。
マスコミが五月蠅いから、とりあえず意味はないけど書いとくかっちゅうようなもんだと思いますね。

金平:いわばその、官僚の立場から見ると意味ないですか。

若杉:意味ないです。


ナレーター:
知る権利は、努力目標で拘束力を持たない。
官僚の思考パターンを知り尽くした若杉氏は、条文の裏側に込められた官僚たちの考えを
こう分析した。
その秘密保護法案は、今週大きな節目を迎えた。
衆議院での採決だ。
与党とみんなの党、日本維新の会が纏めた修正案の審議は、僅か二時間。


─2013.11.26 衆議院 国家安全保障特別委員会

議長:採決を致します。起立多数、可決致しました。


金平:
採決が行われて可決された模様です。
今回の、この委員会採決というのは、国民の声を反映した採決の結果になってると思われますか。

町村信孝:
もう42時間、NSC法案の倍もね、議論してますよ。
しかもね、12項目も修正をしてますよ。
極めてフレキシブルに政府与党で対応した、もう十分な結果であるというふうに思ってます。

金平:私が聞いてんのは、国民の声が反映された採決だと思いますかって事を聞いてるんですが。

町村:はい、はい、そうです。



井出庸生:やりましたねぇ。


ナレーター:採決の様子をある決意を持って見守っていたのが、みんなの党の井出庸生衆議院議員だ。


井出:いよいよですなあ。


ナレーター:
法案に賛成するという党の方針に反し、本会議の採決で反対すると決めた
自分が実務を担当した修正協議の頭越しに、合意の流れが出来てしまったからだ。
採決当日の朝、支持者向けに、その決意を綴った文章も用意した。


井出:
信念を貫けっていう意見が多いですけど、あのー、なんか最近察したのか、
早まるなっていう意見もなんか昨日あたり入ってました。


ナレーター:秘密保護法案のどこが問題なのか、本会議採決の前に聞いた。


井出:
修正の結果にも不満を持っておりますし、あとは、もっと広い目、大きな意味で国民の皆さんが
不安に思っている、その秘密が闇雲に増えるんじゃないかと、
この法律が、まぁ乱用されて、なんかおかしな事になるんじゃないかと、
そういったその疑問、可能性をですね、排除するとこ迄行ってませんので。


ナレーター:
その四時間後に行われた本会議での採決。
みんなの党では、井出氏のほか一人が反対、一人が棄権したが、
法案は、衆議院で可決された。


金平:大臣、審議は尽くされたと思いますか。

森まさこ:はい。

金平:あのー、稀代の悪報が通ったというような事を仰ってる方も居ますが。


ナレーター:
法案の衆議院通過の前日、地方公聴会が一度だけ福島市で開かれた。
法案に対し意見を述べた七人全員が慎重、反対姿勢を示した。


名嘉幸照(東北エンタープライズ会長):
振り返ってみますと、この原子力発電所というのは、安全というのを、
ついてコメントするのは、非常にタブー視されたわけです。


ナレーター:
名嘉幸照さん、沖縄出身で、アメリカのGeneral Electric社に就職。
各種の原発プラントの設計、保守、点検に携わってきた。
1980年に東京電力の協力会社、東北エンタープライズを創業し、
福島第一、第二に原発の稼働に深く関わっている。


名嘉:これがあの、俺がGE居た時の教科書なんだよ。


ナレーター:
名嘉さんが見せてくれたのは、1960年代後半、アメリカで原子炉のオペレーターの資格を
取得した際に使っていたものだ。


名嘉:
いや、この辺りは(特定秘密に)あたらない。ただの技術だから。
問題は、こういうのを分かってる人が現場に行けば、否応なしにも原子炉の安全について分かるわけ。
どこまでその漏洩機密法にあたるのか、その住み分けが分かんないわけ。


ナレーター:
この法案では、原発に関する情報は、どこまで秘密に指定されるのか
礒崎ソウル補佐官は、こう断言していた。


磯崎陽輔:民間の電力会社の話ですからね、そういうものは秘密になるという事はありません

金平:原発情報は、こういう特別秘密にあたらないっていうのは断言出来るんですか。

礒崎:出来ます。それはもう絶対出来ます。


ナレーター:しかし…


─2013.11.8 衆議院 国家安全保障特別委員会

森まさこ:
テロリズムの防止の為に、警察等の警備をすると。
それについては、別表にあたる場合には、特定秘密に指定されると。


ナレーター:
テロ対策としての警備情報は秘密に該当するという。
原発に関する情報も解釈次第で無限に秘密とされる恐れはないのか。
福島第一、第二原発に、およそ40年に渡り技術者として携わってきた名嘉さんは、
原発作業員が萎縮してしまうのではないかと懸念する。


名嘉:
告発しようかと思っても、今度告発したら、自分が10年の刑になるという事を考えたら、
電力会社の社員だってビビッちゃう。
我々だってビビッちゃうで。
それが怖いわけ。


ナレーター:警戒区域の再編で、日中は立ち入りが出来るようになった自宅を案内して貰った。

ナレーター:
名嘉さんは、過去内部告発によって、東電によるデータ改ざんなどが明るみになった事実を上げ、
現場への影響を危惧する。


名嘉:
原発で働く人には、どの程度が処罰の対象になるか、ならないかという住み分けが出来ないんですよ。
ただ漠然として。
電力会社の社員も含めて、我々労働者が内部告発を出来ないような環境だったら
原子力の安全は保たれません


ナレーター:
市民の立場で原発の安全性をチェックしてきた人たちからも懸念の声が上がっている。
およそ30年前から原発の核燃料輸送などを監視し続けている原子力資料情報室だ。


判 英幸(原子力資料情報室 共同代表):渋谷通過19時14分、あれが、そのそこで…

金平:一番混む時じゃないですか。そこで渋谷通ってるんですか。

判:そこで渋谷通ってますね。

金平:これですね。


ナレーター:
原子力資料情報室、共同代表の伴英幸さん。
2008年、茨城県東海村から福井県にある高速増殖炉もんじゅへ核燃料が運ばれて行く際、
状況を監視していた。


伴:
まぁ安全な輸送が出来ているかどうか
それから、ガイドラインに従って輸送されてるかどうか、こういうのをチェックする為に。


ナレーター:
これは核燃料が高速増殖炉もんじゅへ運ばれる様子をドイツの公共放送が撮影したものだ。
核燃料を積んだトラックが一般車両に混じって、都心の高速道路を走る様子が映されている。

輸送ルートは、非公開となっているが、判さんら市民の監視活動によって
ルートを把握、撮影出来たという。


金平:
特定秘密保護法案がもし法制化された場合ですね、
判さんたちの立場から見ると、今までやってたような、こういう搬送ルートに関する情報収集とか、
或いは情報の公開ですね、当局による、これどういうふうになるというふうに思われますか。

判:
殆どの場合、知る事が出来なくなっちゃいますよね。
今後は多分、これはもう排除されるか、拘束されるかどっちかでしょうね。


ナレーター:
伴さんらが監視を続けるのは、安全な輸送の為には、第三者の目が必要だと考えるからだ。
輸送の際、一般車両が気付かずに割り込んでくるなど、事故の危険性もある。
伴さんらは、実際に見た状況を元に国土交通省に指導を求めたり、
自治体に事故対策を取るよう呼び掛けたりしている。
しかし、秘密保護法案が成立すると、テロ対策として輸送情報全てが秘密になる可能性がある。


金平:
仮に搬送中に、過酷事故っていうか、重大な事故が起きるとするでしょ。
そうすると、運んでる事自体が秘密ですから、どういうルートでっていうのも秘密ですから、
住民がもし避難しなきゃならなくなったとして、どうなるんですか。

判:
この間の議論を見てても、要するに知る人が多くなれば漏れる事の確立も高くなるからっていって、
なるべく教えない事にしてますよね。
そうすると、地元の消防に連絡がまず来なくなるんじゃないかと。
事故時に実際対応出来るのかというと、出来なくなるという自体になると思いますよね。


ナレーター:
情報が秘密のベールに覆われた時、どんな自体が予想されるのか。
実は、福島第一原発の事故直後、政府の情報収集衛星が上空からの画像を撮影していた。

しかし、それは国家秘密とされ、東京電力には提供されなかった
代わりに政府が東電に渡したのは、アメリカなどの商業衛星が撮影した画像55枚

およそ4,800万円掛けて購入したという。
政府の衛生が取った画像を提供しなかったのは、「安全保障上、日本の能力が知られてしまう
という理由からだった。


金平:
まさに、こう人命に関わる時期だった時に、なんでその政府はその情報収集衛星によって
得た写真を東電に渡さなかったんでしょうね。

判:
テロ対策的なところでいえば、国家安全ていうのを優先したみたいな考え方になっていくんだろうし。

金平:いや、そうすると政府っていうのは、国民の生命の安全を図るよりも…

伴:全くそこはするね。

金平:
国家の安全ていう、その凄い抽象的なものを守る為には、
つまり国民犠牲にしても良いって事なんすかね。

伴:その体質が出ていると思うし、益々それが強くなっていくように感じてますよね。


ナレーター:
現役のキャリア官僚で、覆面作家の若杉冽氏、秘密保護法案が成立したら、
霞が関の現場では、何が起きるのかを予言した。


若杉:
ある政策を作る時に、その政策を作る為の事実は秘密だったとしても、
組織の中で、それは色んな人に共有されると、結局物事を
政策を多面的にチェックする事も出来ると。
ところが、この法律が出来ると、「これが特定秘密です」っていう事は、
それぞれの公務員が判断するんじゃなくて、
大臣が「これが秘密だ」と言った方のもう指定しちゃうわけですね。

金平:(上から)降ってくるわけですね。

若杉:
降ってくるわけ。
で、そうなると、前任者にも相談出来なければ、先輩にも相談出来ない。
情報は、組織の中に流通しなければ、それに関わる政策を
多面的にチェックする事なんて不可能ですよ。


ナレーター:
秘密保護法案が成立すれば、さまざまな角度から政策を検討する事は不可能になると
若杉氏は懸念する。
では、何故このような法案が作られたのか。
若杉氏は、秘密保護法案の作成には、キャリア官僚特有の意識が
働いていたのではと推測している。


若杉:
そういう人たちの光景にあるのは、やっぱりこう歪んだ選民意識みたいな
僕はあると思いますね。
要はその、「国民はバカなんだから、もう知らせたら、えらい事になるぞ」と、
「情報を俺たちだけで、ちゃんと握っておかないと、あんなバカなヤツらが知ったら、
大変大騒ぎして、大変になる事になる」って、そういう発想じゃないですかね。
そりゃね、居るんですよ、一割ぐらいは、そういう人は。
残りの八割ぐらいは、まぁなんかこう、どっちつかずで、
また一割ぐらい、国民は、「僕らが知った情報は国民の情報だ」と、
だからお返しするのが当然だと思ってる人は、まぁ一割ぐらいでしょうかね。

日下部正樹:
秘密保護法案についてはね、一体誰の為に、なんでそんなに急いで成立目指すんだという
議論もあると思うんですけれども、それの答えとしては、アメリカからの要請であるとか、
官僚たちの強い後押しがあるからだというものがありますよね。
まっ、そうした中だけに、現役キャリアであるね、若杉さんの発言というのは、
非常に興味深く聞きましたけどね。

金平:
このね、『原発ホワイトアウト』を書いた、その若杉さん実際にね、会ってみて、
ああ、こういうキャリア官僚、まぁ、まともというか、
そういう人も居るんだろうなあっていうのが、本当正直驚いたってのが感想なんですけどもねぇ。
この法案を作ろうとしてるのが歪んだ選民意識を持った一部の官僚じゃないかっていう
指摘は非常に強烈だったですね。
言葉を直接引用すると、
「要は国民はバカなんだから、情報を知らしたらえらい事になるぞ。
情報は俺らだけでちゃんと握っておかないと」ちゅうような発言てのは、
これかなり本音を言い当ててるような気がするんですね。
公僕っていうと、もうなんか死語みたいになってますけど、
公務員っていうのは、国民全体の奉仕者だっていう事を改めて考えさせられました。


※以下は拉致問題

岡村仁美:
さて、この特定秘密保護法案は、幅広い範囲で知る権利の侵害が懸念されています。
自民党のホームページの中では、法案が漏洩を禁じる特定秘密として、
北朝鮮による核、ミサイル、拉致問題に関するやり取りも挙げられています。
拉致問題の関係者は、これをどう捉えているのでしょうか。


ナレーター:
先週金曜日の参議院本会議、民主党の有田芳生議員が特定秘密保護法案について質した。


─2013.11.22 参議院本会議

有田芳生:
北朝鮮による拉致問題に関するやり取りは、特定秘密の対象になるのでしょうか。

森まさ子:
これに関する特定秘密の指定については、対象となる情報について、
個別具体的な状況に即して判断する必要があり、一概にお答えする事は困難です。


ナレーター:森大臣は、肯定も否定もしなかった。


有田:
拉致被害者家族、特定失踪者家族も含めてですけども、
その方々がやはり今でも情報が与えられないのに、もっと私たちに情報が
寄せられなくなるんではないかという強い不安と危惧を持ってるんですよね。
特定秘密にあたるかどうかという事を明らかにしないっていう事で、
まぁほんとにあのー、秘密のまま何が何だか分かんないままに進んでいくという事に
なってしまってんじゃないでしょうかねぇ。


ナレーター:
政府がはっきりしない答弁をする一方で、自民党のホームページには、
法案が漏洩を禁ずる特定秘密の対象として、拉致問題に関するやり取りが例示されている。
こうした状況に懸念を抱く人が居る。


陶久敏郎:
拉致問題が特定粗密の秘密指定されて、外堀も内堀も埋められるようになったらね、
本当に国民が知るべき情報というのがきちんと出て来るんかと。


ナレーター:
拉致問題に取り組む民間団体、救う会徳島の陶久敏郎会長だ。
政府が推し進める拉致問題の政策をチェックする為、情報公開請求を行ってきた。
特定秘密保護法案に懸念を抱くのには理由がある。
現在、日本政府は横田めぐみさんら17人を拉致被害者と認定しているが、
これ以外にも拉致された可能性が排除出来ない30数人について、北朝鮮に対し、
情報提供を繰り返し要求している事をホームページなどで明らかにしている。


陶久敏郎:
この30数名の具体的情報が明らかになりますと、
政府認定はどうなるという事に直結しますし、拉致問題の完全解決という事から考えますと、
非常に重い数字だなあと。


ナレーター:
一昨年7月、陶久氏は30数人の氏名や住所など具体的な情報を明らかにするよう、
外務省と警察庁、拉致問題対策本部に情報公開請求を行った。
しかし、警察庁と拉致問題対策本部は、文書を保有していないとして不開示とした。
文書があるという外務省も不開示。
「拉致問題は、我が国と北朝鮮との間で現在も進行中の問題であり、
北朝鮮側との間でやり取りしている具体的情報を公にする事により、
北朝鮮との信頼関係が損なわれる恐れがある為、不開示としました」

異議申立も棄却されてしまった陶久氏だが、今年8月、この30数人について、
都道府県別、男女別の人数を公開するよう再び外務省に対して、情報公開請求を行った。
警察庁が去年、拉致の可能性が排除出来ない失踪者860人余りの都道府県別データーを
公開した事から同じように公開される可能性があると考えたのだ。
しかし、これも不開示とされ、現在異議申立をしている。

陶久:
そんなにね、外務省が頑なに情報公開を拒むようなね、内容ではないんではないかと、
外務省が北朝鮮を盾にして、まぁ自分たちの秘密を守りたいんではないかと、
いうふうに勘ぐってしまうんですけどね。


ナレーター:
実は、この30数人は半ば明らかになっている。
拉致問題の調査をしている民間団体、特定失踪者問題調査会は、
拉致の可能性が濃厚と判断した人を特別なリストにして発表してきた。
こうした中、2006年1月、外務省の佐々江アジア大洋州局長は、
当時そのリストにあった30数人について、北朝鮮側に情報提供を求めている事を
国会審議の場で明らかにした。
つまり、30数人の情報は国会で明らかにされているにも拘わらず、
北朝鮮との信頼関係を理由に、公開されていないのだ。
陶久氏は、特定秘密保護法案の必要性は理解出来るとしている。
その一方で、日本政府が北朝鮮の工作活動を把握していたにも拘わらず
国民に知らせなかった事が多くの拉致事件に繋がったと考えている。


陶久:
この拉致問題に関しては、国民の知る権利をちゃんと保障しなかった。
国民が知るべき情報をきちんと伝えなかったという、この歴史的な責任といいますかねぇ、
そういうふうなもんの上に立って、この拉致問題を考えていかなかったらね、
結局は、これからも役所が自分たちに都合の悪い情報は、
この法律の、この条文を適用して秘密にしてしまおう、出すのをやめようというふうに
なっていくんではないかと。


ナレーター:
一方、拉致問題と特定秘密保護法案に関して、別の見方をする人も居る。
拉致被害者、増元るみ子さんの弟、照明氏だ。


増元照明氏:
絶対的に必要な法案だと思ってます。
今後、北朝鮮の情報、それから中国、色々な国際社会の情報を集める為には、
今までもそうなんですけど、日本に入ってきた情報があまりにも漏れ過ぎるから、
重要な事は教えられないという話が出て来るんですよね。


ナレーター:
増元氏がそう話すのには、理由がある。
2004年8月11日毎日新聞は横田めぐみさんが1994年の段階で生存していた事を伝えた
蓮池薫さんの外務省への証言を元に日朝実務者協議が始まる日に書かれた、この記事。
めぐみさんが1993年に死亡したとする北朝鮮の説明を覆すものだが、
報道により北朝鮮側も知るところとなった。
日本側の追及を交わした北朝鮮は、三カ月後の実務者協議で、
報道に合わせるかのように、死亡時期を94年に訂正した。
政府関係者が情報を記者に漏らしたと疑う増元氏。
日本だけが知る切り札として、情報を北朝鮮側に突き付けられれば、
交渉を有利に運べる可能性があったと考えている。


増元氏:
あれがもしなければ、北朝鮮がどのような対応を取ったのか、
ここをこう突破口に、もっと突き進んでる事が出来たかもしれないにも拘わらず、
あの一件で、それが出来なくなった。
重要な情報を安易に流すという事が拉致被害者を救出するのに、
どれだけ阻害になるかという事も考えなかった、その流した方の責任っていうのは、
やっぱり問われなきゃいけないと思いますけどね。


ナレーター:
こう話す増元氏だが、拉致被害者に関する情報を殆ど家族に伝えない日本政府の対応には
不満を持っている。
特定秘密保護法案には賛成だが、課題は運用する側にあると話す。


増元氏:
全部が全部、国益といって隠されてしまうと、それこそ国益を損なう事が
これまでにも歴史上ありましたからね。
隠すべき事ではないものまで省益や私益を守ろうとする事だけは避けなければならない


─スタジオ
岡村:
取材した吉田ディレクターによりますと、拉致問題の家族や支援者というのは、
この法案の行方を非常に複雑な思いで見つめているという事なんですね。
例えば、横田めぐみさんの記事に関しては、増元さんは記者の取材活動そのものを
批判しているわけではなくて、政府関係者による情報の取扱に問題があったのではないかと
感じているという事です。

金平:
うーん、あの記事がね、まぁ外交上プラスに働いたか、マイナスに働いたかっていうのは、
そう簡単に僕は、判断出来るもんじゃないっていうふうに思うんですけども、
ただ、その拉致に関する情報を政府は恣意的にね、運用するって事は許されないっていう点では
関係者の方もメディアも一致してるという事は、間違いないと思うんですけどね。

(略)

岡村:
先日、この法案の自民党のプロジェクトチームの座長を務める町村さんに
お話を伺ったんですけれども、その町村さんも修正協議で盛り込まれた総理が第三者的観点から
関与するという事に関しては、全ての特定秘密を総理がチェックするのは
不可能だろうという話をしていましたねぇ。

金平:
なんかね、法律をその成立させようとしてる側もまだ統一見解が、なんか出来てないような、
生煮えの状態のような気がするんですよね。
その森担当大臣も、だからその国会答弁が二転三転したりしてますでしょ。
そういう状況の中で、法案成立を本当にこんなに急いで良いのか、
拙速じゃないのかっていう指摘っていうのは、当たってると思うんですねぇ。
今の韓国のケースなんか見るとね、あそこの情報公開法の人がその、
韓国で作られた法案をそのままコピーしたようなのが、なんで日本で通っちゃったんだ、
国会で通っちゃったんだみたいな事を言ってるっていうのは、僕は、ここは本当に立ち止まって、
この法案が本当に必要なのかどうなのかを考えるべきだというふうに思いますね。


以上です。


マスゴミこそ国民の知る権利を奪わず、世論誘導、偏向報道せずちゃんと報道せーよ(`・ω・´)

原子力資料情報室は反原発団体やけど、共同代表の伴英幸て、原発再稼働に反対したり、
一応条件付きやけど再稼働はやむを得ないとか、容認発言したりの風見鶏w
ライブラリーを見ても疑問だらけで、なんで辛淑玉が司会してんの?とか。
暮らしの中の放射能 第14回 放射能は消せるのか?での判の発言も問題になってたしな。

第16回からは、子ども相談室とかも始めてて、その回答も矛盾した発言が多々ある。
こんな暮らしの中の放射能の番組にカンパしてる反原発派て居るんか?

瓦礫受入の時も再稼働とかも、秘密保護法案もやけど
結局、純粋に危惧してる人を妨害する団体て必ず出て来るねんな。
阻止出来た可能性のある事でも、一部のアレな反対行動によって、逆効果になる。

うちは、特定秘密保護法案は手放しで大賛成やないけど、必要やとは思てる。
神本とか国会議員が色々例を挙げて、これもあてはまるか?て、
お前、それ漏らす気かよwちゅうような質問したりして、まともな反対をしてなかったり。
国会周辺でのデモも革マル派とか日教組とかww
横田基地ゲリラ事件 報道機関に犯行声明


政治家とか官僚とかによって、マスゴミや国外に情報を売るようなスパイは罰して当然。
この法案を反対してる一般人の中には、
「なんか、よく分からないけど、なんか反対…」ちゅうような人も居てたけど、
なんで並んでるか分からんけど、行列出来てるから並んでますみたいやw
秘密漏らしたら逮捕されるて、一般人が簡単に入手出来るような事が国家機密にならんやろ。
何が秘密かは秘密やから、どんな情報で逮捕されるか怖ろしいって言い分みたいやけど
一般人はともかく、反対してる著名人やマスゴミや政治家たちは
それを公開する事が国民の為なら逮捕覚悟で漏らしてみて欲しいなw
その情報が日本の平和と国民の倖せの為なら公表出来るやろ。
RTしただけで逮捕されるとか、オスプレイが飛んでたてメールしただけで逮捕されるとか
一万歩譲って逮捕されるんなら、みんなで一斉にツイして全員逮捕されまひょw
色々煽ってる人、それを鵜呑みしてる人、色んな人を客観的に見てると
現行法でも違法な事っていっぱいあるのになと思う。

まぁ、曖昧なとこもあるから、色んな可能性を想像して危惧するのは当然なんやけど、
糞マスゴミやスパイ以外の人たちの共通点は、国家秘密は守らなアカンていう事やよな。
で、民主党政権下で隠蔽してきたSPEEDIや事故の議事録も作成せえへんかったとかは
国民に開示すべきやていう事、
これは、まともな日本人なら当然と思てるはず。
増元氏の
隠すべき事ではないものまで省益や私益を守ろうとする事だけは避けなければならない
ちゅう事やな。




※以下参照

・2013.12.09 政府インターネットテレビ 安倍内閣総理大臣記者会見 文字起こし(全文)はこちら


・2013.12.05 国家安全保障に関する特別委員会  宇都隆史(自民)の質疑 文字起こしはこちら
       
    (以下のような事はないそうですwww)
あなたも罪に?秘密保護法案 知らぬ間に…の怖さ (質疑内容:11/22東京新聞朝刊について)


・西田昌司 「特定秘密保護法が委員会で可決!

参議院インターネット審議中継の国家安全保障に関する特別委員会


・おまけw 特定秘密保護法が成立-香山リカが反対派について気づいたこと



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